『
ファーストレビュー、箱から出したぞ編』から1週間ほど使ってみました。
その間にヒューレットパッカード側では
販売再開と同日午後には販売終了、更には8月に次モデルを投入する予定であることを発表するなど、なかなか激しい変化を見せているのですが、幾つかに視点を分け実際の使用感をレビューしてみたいと思います。
外装おそらくは発表以降、多くの「手ごろな価格のモバイルPCを求める消費者」を釘付けにした「外装のハイクォリティさ」は本物であると断言いたします。
アルミニウム&マグネシウム合金を多用した外装の凹凸が少なく丸っこい全体的なデザインは、鞄に放り込んで持ち歩くことに向き、また表示部分を手で持ってぶら下げても歪みやたわみといった「安っぽさ」が感じられることはなく、ボディの剛性の高さは「モバイルとして持ち歩くこと」に対し不安を感じることはありません。
光沢のある表示部(
前レビュー写真参照)は汚れた手でうっかり触ると指紋が目立つなどの面はあるものの、むしろこの辺りは愛着を持って(あるいはフェティッシュに?)柔らかい布で拭いて楽しんだほうがいいかも(漏電中)。
画面画面は表示密度が高い分、少し目が疲れるのですが、輝度やコントラストはまずまずです。しかし前述の光沢のある画面は写り込みがあるので、このあたりは使う場所を選ぶかもしれません。
解像度の高いデジタルカメラで撮影した写真の再生に向き、発色具合も不都合は見られません。
表示文字は細かくなりがちなので、これは好みに応じてフォントサイズを変更したほうが使いやすいかも。
接続端子・ポートシリアルポート・PS/2ポート・パラレルポートなどのレガシーポート(古い規格の接続端子)は一切排しシンプルで、無線LAN接続を標準とすれば不要にも感じられるLANポートを除き、必要最小限の接続端子からもシンプルな外観が印象付けられます。IrDA(赤外線ポート)も廃止されています。
USB接続では本体の左右に1ポートずつUSB2.0ポートがあるので、右利き/左利きの別なくマウスをつないで反対側には外部ストレージなどを接続して利用することができます。
ただ、モバイルPCに2つ以上のUSB機器を繋ぐという挑戦的な使い方をする場合には、背面にUSBポートがないのが「ちょっと残念」かもしれません。もっとも背面は3セル・バッテリーと表示部のヒンジで手いっぱいなので、「無くて当然・無理に付ける必要なし」ともいえるかも。
本体操作部(キーボード・タッチパッド)ヒューレットパカードの誇る高耐久性キーボードは、水滴除けの工夫が組み込まれているとは思えないほどの感触で、キーの使い勝手はコンパクトモバイルの範疇のみならず、ノートパソコンとしてみても上質な部類にはいるかもしれません。キーストロークも十分にあり、また押し込んだ際のクリック感も良好です。
タッチパッドのほうは、ポインティング部は感度も感触も悪くはないが、タッチパッドボタン(マウスボタンに相当)のほうは「ぶにょっ」っとした感触で、クリック感がないのが気になるところ…
エレコムのM-D13URBKを接続して使っているのですが。動作ソフトウェア実行環境としては、控えめにいっても「及第点程度」といわざるをえません。
あまり重いアプリケーション使用はお勧めできず、WindowsVistaが無駄食いするリソースのために利用範囲が狭められてしまっている部分があります。WindowXPダウングレード権は、むしろスタンダード版にこそ付けてほしかった…。
MP4動画再生(QickTimeプレーヤー)ではコマ落ちが多く、動画再生環境としてはあまり多くは期待できません。
ブラウザのOperaはまずまず動作しますが、これやIEでYouTubeを見るとコマ落ちします。
なお動画再生やMIDI再生はかなりコマ落ちや音飛びなどが目立つのですが、MP3再生ではWindowsメディアプレーヤーの実行優先順位がかなり高くなり、音飛びなどはほとんどありませんので、デジタルオーディオプレーヤー的用法では問題ありません。
その一方で、アプリケーション利用全般に関しては、シングルコアCPUなのも特にリソース浪費癖のあるVistaでの利用を難しいところにしている面もあり、時々フリーズしたかのように処理が遅延することも多く、起動時にはフリーズしたのかと思うこともたまに…
ファイルインデックス作成のための検索も遅いため、最初のうちは「我慢するしかない」のかもしれません。まあ、本体の使い心地や丈夫さはそう悪くはなさそうなので、長い目で見てやろうと思ってます(笑)。
ソフトウェアなど付属でセキュリティソフトの「
ノートンインターネットセキュリティ(60日試用版)」などのインストーラーがハードディスク内にあるようなのですが、これらは初期状態ではインストールされていません。
「Windowsヘルプとサポート」の「ユーザーガイド」の項などから開けるオンラインマニュアルにはどうもその辺りに詳しい記載がなく、スタートメニューから開く「HP Software Setup」もソフトウェアの機能説明の多くが英語である(しかも短い)など、判りにく過ぎ…ちょっとこの辺りは本機が「一般ユーザー向けコンシューマー機」にはなりえない部分だと感じさせます。
ただその一方で、BIOSレベルで組み込まれたリカバリー機能「Computer Setup」(起動時に[F11]を押すと開く・「ROM Based Setup」とも)は強力で、何時でも何処でも誰にでも、簡単に工場出荷時の状態に戻せるという威力を発揮します(!)。
なにせリカバリ領域用に用意されたDドライブ内のデータ以外はフォーマットして初期化するという最終兵器振りです。
なおハードディスクの容量は、120GB(Cドライブ102GB/空き8割・Dドライブ9GB/空き4割程度)ですので、結構いろいろ放り込むことも可能です。ただリカバリのことを考えると、ネットワークで頻繁にデータの同期を図るか、モバイルPC向けUSBバスパワー電源の小型ハードディスクユニットを同時に購入し、それらにデータを保管したほうが…
総合基本として、あまりプラグインを必要としないブラウジングやメール送受信、テキストベースのデータ作成やデジカメ撮影写真の取扱、地図ソフトや辞書/辞典ソフトなどのデータベース系ソフトウェアなどを放り込んでのモバイルユーティリティ的な用法など、高負荷を避けての使い道に向くかもしれません。
電池の持ちは期待できないし起動も遅めとあって、移動中に引っ張り出して本格的に書類作成などに使うなどの用法は無理かと。
海外対応の電源アダプタであるため、旅行に持って行ってホテルに置きっぱなしにしてデジカメで撮り溜めた写真を保管するための母艦したり旅行記を書き綴るといった使い方ができるかもしれません。
MP3プレーヤーとして(爆言)は、前述のとおりWindowsメディアプレーヤーがかなり強制的にマシンリソースを占有して処理能力を稼ぎますので、音割れなどの不具合は見られず、ステレオスピーカー内蔵ということで気になる音質のほうは、携帯機器としては「とりあえず聞ける」という水準。
ただし薄い表示部に内蔵のスピーカーにはやはり限界があり、幾分こもった感じがします。本気で音質を求めるならヘッドホンなどを接続したほうがいいです…が、この薄さに組み込んであるスピーカーとしてはまずまずの品質なんではないでしょうか。
あわせて『
サードレビュー(最終版)・WindowsXPを入れてみた』を参照していただければ幸いです。