Intelの「Core 2 Quad Q6600」は「Core 2 Duo E6600」相当のデュアルコアダイ2つを1つのパッケージに封入したクアッドコアCPUです。一般的にコア数が増えると並列処理に強くなると言われますが、どのようなシーンでその恩恵を得ることが出来るのか少し試してみました。
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テスト条件 残念ながら「Core 2 Quad Q6600」と比較するのに最適な「Core 2 Duo E6600」を所有していないので、今回はタスクマネージャーを使ってアプリケーションの利用できるコアを2つに制限した状態のテスト結果を比較対象としました。
テストを行ったPC環境は以下の通りとなっています。
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CPU:Core 2 Quad Q6600 (2.4GHz/1066MHz/4MB×2/105W)
MEM:8192MB [DDR2-667 2GB ×4]
M/B:ASUS COMMANDO
HDD:HGST Travelstar 5K160 (80GB) ×4
VGA1:GeForce 8800 GTS [640MB]
VGA2:GeForce 8600 GT [OC]
OS:Windows Vista Ultimate [64bit]
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Windows Media Encoder 9 マイクロソフトが無償で配布している「Windows Media Encoder 9」を使って、デジカメで撮影した動画[640x480、74MB、41秒]をエンコードしてみました。
・[640x480 (74MB)] ⇒ [320x240 (340Kbps)、2パス]
4コア利用可能時:34秒
2コア利用可能時:40秒
・[640x480 (74MB)] ⇒ [1280x720 (5201Kbps)、2パス]
4コア利用可能時:3分43秒
2コア利用可能時:5分54秒 比較的負荷の少ない低解像度への変換では6秒の差しかついていませんが、より負荷の大きい高解像度への変換ではクアッドコアの並列処理能力が発揮され、2コアに制限した際よりも2分以上早く変換できています。この結果から、「Windows Media Encoder 9」でのエンコード作業ならばクアッドコアの恩恵は得られると言えますね。
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携帯動画変換君 次にPSPや携帯電話用のフォーマットに動画を変換する事が出来るフリーソフト「携帯動画変換君」を使って、先ほど利用したものと同じ動画をPSP対応フォーマットに変換してみました。
・[640x480 (74MB)] ⇒ [QVGA/29.97fps/768Kbps ステレオ/128Kbps]
4コア利用可能時:14秒 [手計測]
2コア利用可能時:13秒 [手計測] テスト結果では2コアの方が僅かに早い結果となっていますが、これは手計測でエンコード時間を計った為生じた誤差と考えて頂いて良いと思います。ちなみに1コアに制限した場合のエンコード時間は14秒となっており、アプリケーションが利用できるコア数が増えてもエンコード時間はまったく短縮されていません。
「Windows Media Encoder 9」と同じ動画エンコードソフトではありますが、マルチスレッド非対応の「携帯動画変換君」ではクアッドコアの恩恵は得られないと言えます。クアッドコアCPUだからと言って、必ずしも特定ジャンルの処理が速いという訳ではない点に注意が必要ですね。
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3Dゲームでのパフォーマンス 3Dゲームでもクアッドコアの恩恵を得られるか否かを、マルチスレッド対応ゲームである「LOST PLANET (DX10)」「フロントミッションオンライン」の2タイトルと、マルチスレッド非対応とされる「FINAL FANTASY XI」で検証してみました。
・LOST PLANET DX10 (Snow/Cave) [マルチスレッド対応]
4コア利用可能時:109/67 [fps]
2コア利用可能時:110/49 [fps]
・フロントミッションオンライン [マルチスレッド対応]
4コア利用可能時:20403
2コア利用可能時:20769
・FINAL FANTASY XI (High/Low) [マルチスレッド非対応]
4コア利用可能時:6694/8778
2コア利用可能時:6795/8890 マルチスレッド非対応の「FINAL FANTASY XI」のスコアに差が生じないのは当然として、マルチスレッド対応の「フロントミッションオンライン」と「LOST PLANET」の"Snow"でもスコアに差がみられません。
例え"マルチスレッド対応"を謳うアプリケーションであっても、クアッドコアで恩恵が得られるような処理を採用しているとは限らない(2コアまでの対応である可能性がある)事と、あらゆる場面でクアッドコアの恩恵が得られる訳ではないという事を理解しておく必要がありますね。
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マルチスレッド対応アプリケーション以外の使い道は… テストの結果から判るように、4コアに対応したマルチスレッド対応アプリケーションでは非常に優れたパフォーマンスを発揮する『Core 2 Quad Q6600』ですが、マルチスレッド非対応アプリケーションではデュアルコアの『Core 2 Duo E6600』と同程度の性能しか発揮できません。
ただし、マルチスレッド非対応アプリケーションしか実行しない環境でメリットがないかと言うとそうでもなく、複数のアプリケーションを同時に実行する場合にクアッドコアの能力が発揮されます。
例えば「Windows Media Encoder 9」を2つ起動して、動画を2つ同時にエンコードした場合、2コアに制限された環境とでは以下のように大きな差がつきます。
・[640x480 (74MB)] ⇒ [320x240 (340Kbps)、2パス]
4コア(2+2)利用可能時:動画1 - 40秒、動画2 - 39秒
2コア(1+1)利用可能時:動画1 - 1分4秒、動画2 - 1分1秒 同時に動画をエンコードと言うのは極端な例ですが、動画のエンコードをバックグラウンドで行いながら画像の編集やゲームをするなど、負荷の大きなアプリケーションを同時に使う事の多い環境ならば、クアッドコアの持つ高い並列処理能力の恩恵を得ることが出来ます。
これは余談ですが、2つの動画を同時にエンコードする際にタスクマネージャーでコアを4つのコアを2つずつに振り分けなかった場合、53秒と54秒という結果になりました。CPUの関係の設定はタスクマネージャーの「プロセス」で実行中のプロセスを右クリックする事で設定する事が出来るので、複数のアプリケーションを同時に実行する場合は覚えておくと良いかもしれません。
─ 以下おまけ ─◇
システム全体の消費電力 消費電力の比較に適したPCがない為、今回のテストに利用したPC本体の消費電力を計測した結果のみを記載します。参考までにどうぞ。
待機時(省電力機能ON):226W
動画エンコード実行時:278W◇
TDP 95W版もまもなく登場? 現在流通している『Core 2 Quad Q6600』はTDP 95W/Tcase 62.2℃となっていますが、まもなくTDP 95W/Tcase 73.2℃という仕様に変更された新ステップ(G-0)の『Core 2 Quad Q6600』が市場に出回るはずです。
この新ステップの『Core 2 Quad Q6600』では発熱量(TDP)が引き下げられ、動作温度範囲の上限(Tcase)が引き上げられている為、CPUの冷却が従来のものよりも容易になりPCの静音化が期待できます。『Core 2 Quad Q6600』の発熱が気になる方は、現在の旧ステップ(B-3)製品の在庫が一掃され新ステップ製品が入荷するのを待つという手もありますね。
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FSB 333MHzにOC時のパフォーマンスなど以下のページにFSB 333MHzにオーバークロックした際のスコアを掲載しています。興味のあるかはどうぞ。
新メインマシンの仕様 ~Core 2 Quad Q6600~