BigTyp14Pro (CL-P0456)
140mmファン搭載のThermaltake製CPUクーラー
ファンコントローラ付き140mmファンを標準搭載
ファンコントローラのケーブル長が短い
◆ はじめに
このレビューはPCパーツ体験レビューサービス「PCパーツ長者」の体験レビューとして書かせて頂いております。まずはこの企画をPCパーツ担当さまと、製品を提供して頂いた日本サーマルティク様にこの場を借りてお礼申し上げます。…でも、レビューは依怙贔屓なしで書かせて頂きたいと思います。
◆ ファーストインプレッション (4月11日時点)
「PCパーツ長者」の体験レビューでは、製品到着後2週間以内にレビューを投稿し、1ヶ月程度経った時点で追記を行うという事になっていますので、とりあえずファーストインプレッションという事で『BigTyp14Pro』の特徴を紹介して行きたいと思います。なお、coneco.netのレビュー記事には投稿出来る画像数の制限がある為、画像置場として私のブログの記事へのリンクも張っております。興味のある方は写真も合わせてご覧頂ければ幸いです。
・6本のヒートパイプと2ブロックに分割された放熱フィン
『Bigtyp14Pro』本体の作りは、ベース部がCPUから受け取った熱を、ベース部を貫通する6本のヒートパイプによって本体上部にある放熱フィンに伝えるというものとなっています。本体に付属しているファンを取り外すと良くわかるのですが、『Bigtyp14Pro』の放熱フィンは大きく2ブロックに分割されており、6本のヒートパイプはベース部を介して異なる放熱フィンのブロックに接続されているのが特徴です。
⇒「付属ファン取り外し時」(写真)
⇒「放熱フィン形状 (上部から)」(写真)
⇒「放熱フィン形状 (斜め上から)」(写真)
・鏡面処理が施されたベース面
CPUクーラーのベース面はCPUから最初に熱を受け取る部分なので、ここの良し悪しがCPUクーラーとしての性能を大きく左右する事になります。『Bigtyp14Pro』のベース面は、最近流行りのヒートパイプを直接CPUに接触させるタイプのものではありませんが、銅製のベース面に施された表面処理により綺麗な鏡面となっています。平面度に関しても気になるほどの歪みは見られないので、『Bigtyp14Pro』のベース面はなかなか完成度が高そうに感じます。
⇒「鏡面処理済みのベース面」(写真)
・回転数を調節可能な140mmファンが付属
『Bigtyp14Pro』には140mm角相当の大型ファンが標準で搭載されています。このファンの電源コネクタはPWM制御非対応の3pinタイプですが、ファンの回転数を調節する為のツマミが取り付けられており、回転数を1000rpm~1600rpm(カタログスペック)の範囲で調節する事が可能となっています。ただし、このツマミとファンを接続しているケーブルは余り長くないので、ケースに収めて使用する事を考えると「ツマミを回して簡単にファンスピードを制御出来る」とは言い難いです。
⇒「ファンコントローラー」(写真)
⇒「ケーブル長」(写真)
付属ファンの動作音に関しては、スペック上では16dBA~24dBAとなっており、スペックから受ける印象として静粛性に優れているような印象があります。ただ、実際にファンを回転させてみると思った以上に動作音は大きく、回転数を最大にした際の騒音は同じ140mm角ファンで34.3dBAの『Globe B1402512H』よりも明らかに大きく感じます。回転数を絞れば動作音は改善されますが、「『Bigtyp14Pro』付属ファンは静音性に優れているとは言い難い」というのが個人的な感想です。
また、『Bigtyp14Pro』の付属ファンには3つのブルーLEDが電飾として取り付けられており、ファンの動作中はブルーLEDが点灯する仕様になっています。なお、LEDはファンに電源が供給されると自動的に点灯するタイプなので点灯/非点灯を制御する事は出来ません。
⇒「ブルーLED点灯時」(写真)
・異様に大きなパッケージ
個人的には大きなパッケージを採用した製品は買った後に持ち歩くのが大変なので苦手なのですが、『Bigtyp14Pro』はCPUクーラーとは思えない程巨大なパッケージを採用しています。
⇒「製品パッケージ」(写真)
輸送時の振動などで製品が傷つかないようにプラスチック製のパックで製品本体をしっかり保護しているのは評価出来ますが、『Bigtyp14Pro』の製品パッケージあまりにも大きすぎるように感じます。製品パッケージが派手で大きければ店頭に陳列された製品の中でも大きな存在感を放つ事が出来るといった感じの効果もあるのかも知れませんが、個人的にはもう少しシンプルでムダの少ないパッケージを採用してくれると買い物が楽になるので嬉しいのですが…。
・ファーストインプレッション ~ まとめ ~
ファーストインプレッションを終えた時点で『Bigtyp14Pro』の良い点/悪い点を挙げると、良い点はベース面や放熱フィンの加工精度が想像していた以上に良かったこと。悪い点はパッケージの大きさと付属ファンコントローラの接続ケーブルが短いことが挙げられます。
なお現時点での評価に関してはあくまでも第一印象ですので、最終的な評価に関しては冷却性能検証を終えてからつけさせて頂きたいと思います。
◆ ファン換装 (2009年6月28日・追記)
『Bigtyp14Pro』に標準搭載されているファンは、ねじ止めやファン固定クリップではなく専用のプッシュピンでブラケットに固定されている為、市販されているケースファンへの換装が困難になっています。ただし、ファン換装自体が不可能という訳ではなく、丁寧にプッシュピンを外せば標準ファンを外すことが出来るので、標準ファンと同じサイズ(140×140mm)を乗せる事は可能です。あくまで乗せるだけなので、横置き出来る環境以外ではテープ等で固定しないと落ちてしまいますが…。
◆ 冷却性能比較検証 (2009年6月28日・追記)
『Bigtyp14Pro』の冷却性能を確認する為、140mm角ファンを搭載可能なCPUクーラーのScythe『ZIPANG』『ZIPANG 2』とThermalright『AXP-140』の3製品と冷却性能を比較してみました。『Bigtyp14Pro』に関しては、標準ファン搭載時と140mm角ファンを乗せた際の2パターンを検証してみました。
なお、検証は3.6GHz@1.45VにOCを施した『Core 2 Extreme QX9650』の温度を「HWMonitor 1.13」で測定して比較したものです。詳細な検証環境に関してはこちらをご覧ください。⇒『【LGA 775】CPUクーラー冷却性能比較 Regulation 1.00』
Thermaltake 『Bigtyp14Pro』 オリジナルファン
【1000rpm】CPU:74℃ Chipset:62.4℃ MEM_1:54.8℃
【1200rpm】CPU:65℃ Chipset:52.1℃ MEM_1:47.5℃
【1600rpm】CPU:62℃ Chipset:47.6℃ MEM_1:43.9℃
Thermaltake 『Bigtyp14Pro』+Globe製140mm角ファン
【 900rpm】CPU:66℃ Chipset:55.9℃ MEM_1:44.1℃
【1200rpm】CPU:62℃ Chipset:50.8℃ MEM_1:43.2℃
【1500rpm】CPU:61℃ Chipset:47.5℃ MEM_1:41.5℃
Thermalrihgt 『AXP-140』+Globe製140mm角ファン
【 900rpm】CPU:69℃ Chipset:59.1℃ MEM_1:53.2℃
【1200rpm】CPU:61℃ Chipset:48.8℃ MEM_1:45.8℃
【1500rpm】CPU:59℃ Chipset:44.8℃ MEM_1:42.8℃
Scythe 『ZIPANG』+Globe製140mm角ファン
【 900rpm】CPU:72℃ Chipset:61.6℃ MEM_1:51.5℃
【1200rpm】CPU:65℃ Chipset:50.9℃ MEM_1:42.3℃
【1500rpm】CPU:63℃ Chipset:49.2℃ MEM_1:40.5℃
Scythe 『ZIPANG 2』+Globe製140mm角ファン
【 900rpm】CPU:68℃ Chipset:61.8℃ MEM_1:49.0℃
【1200rpm】CPU:64℃ Chipset:52.4℃ MEM_1:46.9℃
【1500rpm】CPU:62℃ Chipset:48.2℃ MEM_1:42.5℃
◆ まとめ (2009年6月28日・追記)
冷却性能比較の結果中から、市販の140mm角ファンと無理やり交換した際のCPU温度を見ると、サイズの『ZIPANG』『ZIPANG2』より優れており、低速ファンとの組み合わせでは『AXP-140』を凌ぐなど、ヒートシンクとしての完成度の高さを感じさせられる結果になっています。
ただ、『Bigtyp14Pro』は基本的にファンの換装を想定していない設計となっているので、標準ファンとの組み合わせ結果が『Bigtyp14Pro』の性能という事になります。標準ファンの軸音がやや煩い事や、ファン換装時のパフォーマンスが優れている事から、ユーザーがファンを自由に選択・換装出来る仕様になっていない事が非常に残念に感じました。
ある程度ファンの動作音程度なら許容出来るというのであれば、標準で付属しているファンでも十分な冷却性能を得られ、かつファンの速度を自分で調整する事も出来る『Bigtyp14Pro』は、手軽に使えるトップフロー型CPUクーラーと言えるかと思います。ファンの換装が面倒だという方にはむしろ魅力的な選択肢かもしれませんね。
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[データ更新日時:2012/05/22 16:20]
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